子どもが過敏性腸症候群の疑いがある場合親は何をしたらいいの?
まずは『消化器内科』へ
まずは『消化器内科』で検査を受けさせてあげてください。
過敏性腸症候群と似た症状が出る病気がいくつかあります。
学校に無理に行かせない
過敏性腸症候群のお子さんが「学校に行きたくない」というのであれば無理に行かせないことをおすすめします。
学校に行けない理由は「腹痛が怖い」からです。
嫌なことがある、いじめられているというわけではないと思います。
なので、学校に行って何かを解決したり、先生に相談したところで過敏性腸症候群は治りません。
過敏性腸症候群を治すために大切なのは
- 腹痛が怖い状況から逃げること
- 少しずつ成功体験を増やして予期不安をなくすこと
です。
お父さんやお母さんに
「なんで学校に行かないの?」
「また休むの?」
と言われてしまうと、そのストレスから過敏性腸症候群がひどくなる子が多いです。
お子さんの今後が心配な気持ちはわかりますが、過敏性腸症候群が悪化してしまった場合、大人になってもヒドイ腹痛で就職や結婚に困るようになってしまいます。
なるべく、子どものうちに過敏性腸症候群を治すためにも、無理に学校に行かせない方が良いかと思います。
家だと元気なのに本当に病気?
中には、家では腹痛が起こらず元気なお子さんもいると思います。
でもこれは、過敏性腸症候群の「あるある」なのです。
過敏性腸症候群の特徴として
- 朝に起こりやすい
- 緊張状態になると起こりやすい
- 休日や夜中は腹痛になりにくい
といったものがあります。
(重症化すると、いつでも腹痛状態になったりしますが)
ここで無理させると重症化しやすいので注意です。
家では元気なら一緒に散歩に出かけたり、遊びに出かけたりして、外に出ることを少しずつ慣らしてあげてください。
無理に連れ出すのではなく、本人の興味のあることが良いです。
外に出ることがあまり好きではないのなら「一緒に買い物行こう」くらいの軽いお出かけでOKです。
「もし具合悪くなったら帰ろう」
と、最初から声をかけ、安心させてあげてください。
「外に出てもお腹が痛くならなかった」という成功体験の積み重ねが過敏性腸症候群の完治につながっていきます。
勉強が遅れないか心配
中学生の勉強はそんなに難しいものではありません。
進学校を目指すわけでもなければ、受験の半年前の追い込みでいくらでも高校は受かります。
もしくは、通信制の高校という手もあります。
今、お子さんが高校生の場合でも、通信制の高校に編入するという手があります。
大学はともかく、高校はどこに通ってもかなり上位の名の知れた学校以外はほとんど変わりません。
気休めになりますが、世の中には中卒で大成している人もいれば、東大卒でうだつの上がらない仕事に就いている人もいます。
ここで無理させるのは得策ではありません。
とりあえずどんな通信制高校があるか気になるお母さんお父さんは、資料請求して確認してみてください。
過敏性腸症候群と戦っているお子さんにはかなり良い選択になります。
なるべく胃腸に負担をかけない食事を
過敏性腸症候群は、食事に気を遣うことで完治までのスピードが少しあがります。
過敏性腸症候群の人におすすめの食事法!FODMAP食事法と乳酸菌
のページに、過敏性腸症候群の人のOK食材、NG食材についてわかりやすくまとめているので参考にしていただけると嬉しいです。
料理は、お母さんやお父さんしか作ってあげれないので、ぜひよろしくお願いします。
見守る勇気を!
過敏性腸症候群で悩んでいる多くの子どもが「本当は学校に行きたい」と言います。
「過敏性腸症候群さえおさまれば、もっと楽しいことができるのに」と思っています。
「サボり癖がつくんじゃないか?」
「精神的に弱い子になってしまうんじゃないか?」
親として当然の心配です。
ですが、今は見守ってあげてください。
わたしも中学1年生で過敏性腸症候群を発症し、不登校になりました。
その時、わたしの母は何も言わずにわたしが家に引きこもるのを許してくれました。
それがあったからこそ、わたしは今、過敏性腸症候群から回復できたのだと思っています。
お子さんのことが心配なのは当然です。
でも、今はどうか見守ってあげてください。
親の「無理しなくていいよ」という言葉に子どもは本当に救われるのです。
今は、
- 無理をさせない
- いざという時のために進路を考えておく
- お腹にやさしい食事で過敏性腸症候群の完治をはやめる
ことが一番です。
お子さんは、腹痛と戦っています。
お母さん、お父さんも、お子さんを信じて不安と戦ってください。
